診療コラム

COLUMN

広島でインフルエンザ予防接種をお考えの皆さまへ

インフルエンザ予防接種について

インフルエンザは毎年多くの方が感染する感染症で、特に11月下旬から12月上旬頃に流行が始まり、翌年の1〜3月頃にピークを迎えます。広島八丁堀内科では、皆様の健康を守るため、2025年度もインフルエンザ予防接種を実施いたします。

予防接種は感染リスクを大幅に軽減し、万が一感染した場合でも重症化を防ぐ効果が期待できます。ご自身とご家族、そして地域の皆様を守るためにも、ぜひ予防接種をご検討ください。

 

2025年の予防接種について

予約方法

営業時間内に予約なしで直接ご来院ください。指定時間に予約して頂くとスムーズです。(電話・WEB)

接種期間

2025年10月1日〜2026年1月31日(公費の方は10月15日から)

 

接種可能日時

診察時間内に直接ご来院ください。
下記の時間は予約が可能です(待ち時間が短くなります)

  • 月曜〜金曜:16:00~17:00
  • 土曜・日曜:14:00~15:00

※在庫がなくなり次第終了いたしますので、お早めにご予約ください。

 

2025年の予防接種費用

  • 65歳未満の方(任意接種):3,500円
  • 65歳以上の方:1,600円(広島市在住の方)

※広島市外在住の65歳以上の方は、お住まいの自治体で発行される広域接種券をご用意ください。広域接種券の入手方法及び費用については、各自治体にお問い合わせください。

 

2025年の予防接種予約方法

  • 電話予約:お電話にてご予約を承っております。お気軽にお問い合わせください。
  • WEB予約:24時間いつでもインターネットからご予約いただけます。

 

インフルエンザってそもそもどんな感染症?

インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって引き起こされる呼吸器感染症です。主な症状として、悪寒、急激な発熱、のどの痛み、頭痛、筋肉痛、関節痛、咳、鼻水、倦怠感などが現れます。

多くの場合1週間程度で回復しますが、乳幼児や高齢者、基礎疾患をお持ちの方は重症化リスクが高く、肺炎を併発したり、基礎疾患の悪化を招く場合があります。

 

インフルエンザと風邪の違い

項目

インフルエンザ

風邪

症状

高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、咳、のどの痛み、鼻水など

のどの痛み、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、咳、発熱

発症

急激

比較的ゆっくり

症状の部位

強い倦怠感など全身症状

鼻、のどなど局所的

風邪と比較してインフルエンザは全身症状が強く、急激に発症するのが特徴です。

 

インフルエンザとコロナの違い

新型コロナウイルス感染症とインフルエンザは、いずれも呼吸器感染症ですが、以下のような違いがあります

項目

インフルエンザ

新型コロナウイルス感染症

主な症状

急激な発熱、筋肉痛、関節痛、咳、のどの痛み、鼻水

発熱、咳、息切れ、味覚・嗅覚異常、倦怠感

潜伏期間

1〜4日(典型的には2日)

2〜14日程度

発症

急激

比較的ゆっくり

特徴的症状

強い筋肉痛・関節痛

味覚・嗅覚異常、息切れ

感染力

高い

非常に高い

重症化リスク

高齢者、基礎疾患者で高い

高齢者、基礎疾患者で高い

流行時期

冬季(11月〜3月)

年間通じて流行の可能性

 

症状だけでの判別は困難なため、感染が疑われる場合は医療機関での検査をお勧めします。

インフルエンザにかかる仕組み

インフルエンザの感染経路は主に以下の3つです

  • 飛沫感染:感染者の咳やくしゃみによる飛沫を吸い込むことで感染
  • 接触感染:ウイルスが付着した物に触れた手で口や鼻に触れることで感染
  • エアロゾル感染:密閉空間で長時間浮遊する微細な粒子を吸い込むことで感染

インフルエンザウイルスはエンベロープウイルスのため、アルコール系消毒剤が有効です。

インフルエンザの検査は痛い?

インフルエンザの検査は鼻腔から検体を採取する「鼻腔ぬぐい液検査」が一般的です。鼻の奥に細い綿棒を挿入するため、多少の不快感や痛みを感じる場合がありますが、検査時間は数秒程度で終了します。

近年は痛みを軽減した検査方法や、唾液を用いた検査なども開発されており、患者様の負担軽減に努めています。

インフルエンザの治療とは

  • 薬物療法 
    • 抗インフルエンザ薬の投与(発症から48時間以内が効果的)
    • 発熱期間を1〜2日間短縮する効果があります
  • 対症療法
    • 安静にして十分な休養を取る(特に睡眠が重要)
    • 部屋の温度を18〜20℃、湿度を50〜60%程度に保つ
    • 水分を十分に補給する(お茶、ジュース、スープ類など)

インフルエンザが疑われる場合は、安易に風邪と判断せず、早めに医療機関を受診することが大切です。

 

インフルエンザの予防方法

  1. 予防接種:最も効果的な予防方法
  2. 手洗い・手指消毒:流水と石鹸での手洗い、アルコール系消毒剤の使用
  3. マスク着用:特に人混みや密閉空間では効果的
  4. 適切な湿度管理:室内湿度を50〜60%に保つ
  5. 十分な休養と栄養:免疫力向上のため
  6. 人混みを避ける:流行期には不要不急の外出を控える

 

インフルエンザ予防接種の有用性

インフルエンザワクチンの接種により、以下の効果が期待できます

  • 感染予防効果
    • 健康な成人で70〜90%の感染予防効果
  • 重症化予防効果
    • 高齢者の肺炎・入院リスクを30〜70%減少
    • 死亡リスクを80%減少
  • 集団免疫効果
    • 地域での接種率が高まることで、流行を抑制
  • 経済効果
    • 医療費削減、労働損失の軽減

ワクチンの効果は接種後約2週間で現れ、約5ヶ月間持続します。流行前の早めの接種をお勧めいたします。