2026.02.12
腹痛でクリニックを受診する目安と受診先の選び方

腹痛は一時的な消化不良から、虫垂炎・胆のう炎・膵炎など緊急性の高い病気まで原因が幅広い症状です。痛みの強さだけでなく、痛む場所や伴う症状によって「すぐ受診すべきか」「どの科へ行くべきか」が変わります。
本記事では、救急を含む受診の目安、痛み方・部位から考えられる原因、想定される病気、受診先(内科・消化器内科・救急など)の選び方、クリニックでの検査や受診前準備、診療の流れまでを整理します。自己判断に迷う場合の指針として活用してください。
目次
腹痛で受診すべき危険な症状(救急含む)
腹痛に加えて特定の症状がある場合は、重篤な病気の可能性があるため受診を先延ばしにしないことが重要です。救急要請や救急外来の受診が必要なサインと、様子見できそうなケースの注意点を整理します。腹痛はよくある症状ですが、体が出している警報であることも少なくありません。特に炎症や出血、臓器の詰まり、血流障害は短時間で悪化し、治療のタイミングが結果を左右します。迷ったときは痛みの強さだけで判断しないことが大切です。血便や発熱、脱水などの随伴症状、痛みの変化、妊娠の可能性や持病の有無も含めて総合的に見てください。
ここで挙げるサインがある場合は、近隣のクリニック受診にこだわらず救急外来や救急相談窓口の利用も検討し、安全側に判断することが重要です。
今すぐ受診が必要なサイン(激痛・血便・吐血・発熱など)
突然の激しい腹痛で動けない、冷汗が出る、意識がもうろうとする場合は、救急外来の受診や救急要請を考えるべき状況です。痛みは体の限界サインで、我慢している間に状態が進行することがあります。
吐血、下血(血便)や黒色便は消化管出血の可能性があります。見た目の出血量が少なくても、体内で進む出血や貧血を伴うことがあるため早めの評価が必要です。
嘔吐が止まらず水分が取れない、尿が極端に少ない、口が乾くなどは脱水のサインで、胃腸炎でも重症化します。特に高齢者や小児は短時間で状態が崩れるため注意してください。
高熱や悪寒を伴う腹痛、またはお腹が硬い、押すと強く痛む、離すと痛むといった所見は腹膜炎などの可能性があり緊急性が高いです。虫垂炎、胆のう炎・胆管炎、腸閉塞、消化管穿孔などが鑑別に挙がります。
皮膚や白目が黄色い黄疸、右上腹部の痛み、発熱が重なる場合は胆道系の感染が疑われ、急いで受診が必要です。みぞおちから背中に抜ける強い持続痛と嘔吐がある場合は急性膵炎も考えられます。
妊娠の可能性がある強い下腹部痛、突然の片側の下腹部痛、強い出血を伴う痛みは婦人科救急の可能性があります。判断に迷う場合は地域の救急相談窓口を利用し、受診先を含めて指示を仰いでください。
様子を見てもよいケースと注意点
軽い腹痛で短時間のうちに自然に改善する、食べ過ぎや飲み過ぎのあとに一過性に起こる、排便やガスが出て明らかに楽になるといった場合は、比較的軽症のことが多いです。まずは無理をせず、胃腸に負担をかけない食事と水分補給を心がけて経過を見ます。ただし様子見が成立するのは、改善傾向がはっきりしている場合に限られます。痛みが改善しない、繰り返す、徐々に強くなる、痛む場所が固定してきた場合は、炎症が進行していることがあるため受診を検討してください。
発熱、血便、嘔吐、脱水サインが出てきたときも受診へ切り替えるタイミングです。痛みで食事や水分が取れない状態が続くと、原因の病気に加えて体力低下が問題になります。高齢者、基礎疾患のある方、妊娠中の方、小児は同じ症状でも重症化しやすく、早めの相談が安全です。市販の鎮痛薬で痛みだけをごまかすと、受診の遅れにつながることがあるため、使用する場合も短期間にとどめ、悪化時はすぐ受診してください。
自宅で観察するなら、痛みの推移、体温、水分摂取量、尿量、便の回数や性状、血便の有無をメモしておくと受診時に役立ちます。記録があると医師が緊急度を判断しやすく、必要な検査に早くつながります。
腹痛の種類と起こり方
腹痛は「どう痛むか」「いつ起こるか」を整理すると原因の当たりがつきやすく、受診先選びや検査の選択にも役立ちます。痛みの性質と誘因・時間帯の観察ポイントを確認します。
腹痛の原因は胃腸だけでなく、胆のう・膵臓・泌尿器・婦人科など多岐にわたります。痛みの感じ方には一定のパターンがあり、整理して伝えるだけで診断の精度が上がります。ポイントは痛みの性質、始まり方、持続時間、強弱の波、体勢や食事で変わるかです。受診前に思い出せる範囲で言語化しておくと、問診がスムーズになります。また、同じ病気でも初期は軽い痛みとして始まり、時間とともに典型像に近づくことがあります。最初に軽かったから大丈夫と決めつけず、変化を追うことが大切です。
差し込む痛み・鈍い痛み・張り・波のある痛み
差し込むような鋭い痛みや刺すような痛みは、急性の炎症や結石、虫垂炎などが疑われます。特に突然始まり、短時間で強くなる場合は注意が必要です。
鈍い痛みが続く場合は、胃炎、便秘、慢性的な炎症など幅広い原因が考えられます。痛みが弱くても長引く場合は、胃潰瘍や胆のうの不調などが隠れていることもあるため、経過の長さを軽視しないことが重要です。
お腹の張りが主体の痛みは、ガス貯留、便秘、腸の動きの低下などで起こりやすいです。ただし腸閉塞でも張りや嘔吐、便やガスが出ないといった症状が出るため、セットで見て判断します。
波のある痛みは疝痛と呼ばれ、腸管の痙攣や胆石・尿管結石の痛みで見られます。痛みが強い時間と落ち着く時間を繰り返すのが特徴で、発作時の強さや血尿の有無などが重要な情報になります。
どのタイプでも、痛みが始まった時刻、ピーク、現在の程度、体勢で変わるかを記録すると役立ちます。診断では痛みそのものよりも、痛みの時間経過が決め手になる場面が多いからです。
食後・空腹時・排便前後で悪化する痛み
食後に悪化する痛みは、胃もたれや胃炎だけでなく、胆石発作のように脂っこい食事をきっかけに起こるものもあります。特に右上腹部から背中にかけて痛む、吐き気が強いといった場合は胆のう・胆管の評価が必要です。
空腹時に痛む場合は、胃・十二指腸潰瘍などが鑑別に挙がります。食事で一時的に楽になっても、潰瘍が進行すると出血や穿孔につながることがあるため、繰り返す場合はクリニックで相談してください。
排便の前後で痛みが増減する場合は、便秘や腸炎、過敏性腸症候群などが考えられます。腹痛と便通異常がセットで続く場合は、回数や便の形、粘液や血の混入を確認しておくと診察に役立ちます。
誘因として、アルコール、刺激物、睡眠不足、ストレス、月経周期との関連も重要です。原因が一つに見えても、体調要因が重なって症状が増幅することがあるため、生活背景も含めて伝えるのが診断への近道です。
痛む場所で考えられる原因(部位と臓器)
腹部は部位ごとに関係する臓器が異なるため、痛む場所は重要な手がかりになります。上腹部・下腹部など大まかな領域から、疑いやすい臓器と代表的な原因を確認します。腹痛は場所の情報が非常に重要です。医師が最初に確認するのは、みぞおち、右上、左上、右下、左下、下腹部のどこが中心か、そして移動するかどうかです。ただし痛みは必ずしも臓器の真上に出るとは限りません。胆のうや膵臓の痛みが背中に響いたり、虫垂炎が最初はみぞおち付近の違和感から始まって右下腹部に移ったりすることがあります。場所と一緒に、発熱、黄疸、嘔吐、下痢、便秘、排尿症状、月経との関連をセットで整理すると、受診先の選択や必要検査が決まりやすくなります。
みぞおち・右上腹部・左上腹部の腹痛
みぞおちの痛みは胃や十二指腸が関係することが多く、胃炎、胃潰瘍、逆流、機能性ディスペプシアなどが鑑別に挙がります。胸やけ、げっぷ、食欲低下、黒色便の有無も重要な手がかりです。
右上腹部の痛みは肝臓・胆のう・胆管が関係することがあります。脂っこい食事のあとに痛む、発熱を伴う、黄疸がある場合は胆石、胆のう炎、胆管炎などを疑い、早めの受診が必要です。
左上腹部は胃のほか、膵尾部などが関係することがあります。みぞおちから左上腹部にかけての強い持続痛が背中に抜け、嘔吐を伴う場合は膵炎の可能性もあるため、重症度評価が重要になります。
上腹部痛では、背部痛の有無、食後増悪か、発熱や黄疸があるかが緊急度を分けます。症状が強い、あるいは数日続く場合は、クリニックで血液検査や腹部エコーなどを検討します。
右下腹部・左下腹部・下腹部の腹痛
右下腹部の痛みは虫垂炎が代表的で、吐き気や微熱、痛みの移動を伴うことがあります。最初ははっきりしない痛みでも、時間経過で局在して強くなることがあるため、増悪傾向なら早めに受診してください。
左下腹部の痛みは憩室炎や便秘などが鑑別に挙がります。発熱や押したときの痛み、便通の変化がある場合は炎症が疑われ、放置すると悪化することがあります。
下腹部の痛みは腸の症状だけでなく、膀胱炎など泌尿器の病気、婦人科疾患が関係することがあります。頻尿、排尿痛、血尿があれば泌尿器系の可能性が上がります。
女性で月経周期と関連する痛み、不正出血、妊娠の可能性がある場合は婦人科も視野に入ります。受診先に迷う場合はまず内科や消化器内科で評価し、必要に応じて適切な科へ紹介してもらうと安全です。
腹痛で考えられる主な病気
腹痛の原因には「よくある良性のもの」から「見逃すと危険なもの」まで含まれます。頻度の高い原因と、早期に医療介入が必要な代表疾患を分けて理解します。腹痛を考えるときは、頻度の高い原因を押さえつつ、見逃すと危険な疾患を早めに除外することが重要です。医療現場では、まず危険なものを落とし、そのうえで症状に合う治療を組み立てます。自己判断で難しいのは、初期症状が似ていることが多い点です。例えば便秘の張りに見えても腸閉塞が混じることがあり、胃腸炎に見えても胆のう炎や虫垂炎が隠れることがあります。体重減少、貧血、血便、夜間に目が覚める痛みなどの赤旗症状がある場合は、早めにクリニックで検査を受け、必要なら内視鏡など精査につなげることが大切です。
便秘・胃腸炎・過敏性腸症候群などよくある原因
便秘はお腹の張りや重さ、残便感として出やすく、食事量、水分、運動量、睡眠、ストレスの影響を強く受けます。便秘薬を使う場合も、痛みが強い、血便がある、急に便秘になったといった状況では自己判断を避け、医師に相談するのが安全です。
感染性胃腸炎は下痢、嘔吐、腹痛、発熱がセットで起こりやすく、最も注意すべきは脱水です。水分が取れない、尿が減る、ぐったりする場合は早めに受診し、点滴などの対応を検討します。
過敏性腸症候群は腹痛と便通異常が反復し、ストレスや生活リズムで悪化しやすい特徴があります。長期に続く場合でも命に関わらないことが多い一方、体重減少、血便、発熱、夜間症状がある場合は別の病気の可能性があるため、検査で確認する必要があります。
よくある原因でも、症状が長引くと食事量が落ちて体力が下がり、別の問題を引き起こします。軽症に見えても、同じパターンを繰り返すなら一度クリニックで整理してもらうことが、結果的に早い改善につながります。
虫垂炎・胆石・膵炎・憩室炎など見逃せない病気
虫垂炎は右下腹部の痛みが典型ですが、最初はみぞおち付近の違和感から始まり、徐々に右下腹部へ移ることがあります。吐き気や発熱を伴い、放置すると穿孔や腹膜炎につながるため、疑ったら早めの受診が重要です。
胆石や胆のう炎は右上腹部の痛みが中心で、脂っこい食事の後に悪化しやすく、背中に痛みが響くこともあります。発熱や黄疸を伴う場合は胆管炎など重症化のリスクがあり、迅速な評価が必要です。
急性膵炎はみぞおちから背中にかけての強い持続痛、嘔吐を伴うことが多く、アルコールや胆石が関与することがあります。重症例では全身状態が急激に悪化するため、強い症状なら救急受診を検討します。
憩室炎は左下腹部の痛みと発熱が典型で、便通変化を伴うことがあります。抗菌薬など治療が必要な場合があり、放置すると膿瘍形成などにつながることがあるため、我慢せず受診してください。
腹痛は何科に行く?(内科・消化器内科・救急)
腹痛は原因臓器が多岐にわたるため受診先に迷いがちです。基本の考え方として、緊急性が高い場合は救急、判断が難しい場合はまず内科/消化器内科を軸に検討し、症状によって婦人科・泌尿器科も視野に入れます。受診先選びで重要なのは、診断の入口で迷いすぎて受診が遅れることを避ける点です。腹痛は鑑別が広いため、まず危険度の評価ができる窓口にかかるのが合理的です。激痛、出血、意識障害、強い嘔吐や脱水、高熱などがあれば救急が優先です。そこまでではないが続く、繰り返す、生活に支障がある腹痛は、まず内科や消化器内科で評価するとスムーズです。婦人科や泌尿器科が関わる腹痛も多く、最初から科を当てに行くのが難しいケースがあります。内科や消化器内科で基本検査を行い、必要に応じて紹介してもらう流れを想定しておくと安心です。
消化器内科で対応しやすい症状(便秘・下痢・血便・腹痛)
消化器内科は、胃腸だけでなく肝臓、胆のう、膵臓まで含めて診るため、腹痛の入口として相性がよい診療科です。みぞおちの痛み、食後の胃もたれ、胸やけ、吐き気、下痢や便秘、腹部膨満など幅広く対応しやすい特徴があります。血便や黒色便、原因不明の腹痛は、消化管出血や炎症性疾患などの可能性があるため、消化器内科で評価するメリットが大きいです。症状が軽く見えても、出血は早期発見が重要です。クリニックでは採血で炎症や貧血、肝胆膵の異常を確認し、腹部エコーで胆石や胆のう炎、腎臓周囲の異常を評価できます。必要に応じて胃カメラや大腸カメラで粘膜を直接確認できるため、原因の確定に近づきます。腹痛は情報が揃うほど診断が速くなります。迷ったらまず消化器内科に相談し、必要に応じて外科や高度医療機関へつないでもらうのが、遠回りに見えて最短ルートになることが多いです。
婦人科・泌尿器科が関わる腹痛の目安
婦人科を考える目安は、月経周期と関連する下腹部痛、不正出血、性交痛、妊娠の可能性がある状況での痛みなどです。急に片側だけが強く痛む場合は、卵巣嚢腫の茎捻転など緊急対応が必要な病気もあるため注意してください。
泌尿器科を考える目安は、排尿痛、頻尿、血尿、腰から脇腹にかけての痛みです。尿路結石は波のある強い痛みになりやすく、腎盂腎炎では発熱や背部痛を伴って全身状態が悪化することがあります。
どの科に行くべきか確信が持てない場合でも、危険なサインがなければまず内科や消化器内科で相談し、尿検査や腹部エコーなどで方向性をつけることが可能です。緊急性が高い症状がある場合は、科選びより救急受診を優先してください。
クリニックで行う検査(血液・尿・超音波・内視鏡など)
腹痛の診断では、問診・診察に加えて必要な検査を組み合わせ、原因臓器や重症度を絞り込みます。クリニックで一般的に行う検査と、それぞれで何が分かるかを把握しておくと受診がスムーズです。
腹痛診療は、問診で仮説を立て、診察で緊急度を評価し、検査で裏付ける流れで進みます。痛みの場所や経過の情報が具体的であるほど、必要な検査が絞られ、身体的負担や時間の負担も減ります。
血液検査では炎症の程度、貧血の有無、肝機能や胆道系酵素、膵酵素などを確認できます。尿検査は膀胱炎や腎盂腎炎、尿路結石の手がかりになるため、下腹部痛や脇腹痛では特に重要です。
腹部超音波検査は体への負担が少なく、胆石、胆のう炎、肝臓の異常、腎臓・尿路の異常などを評価できます。胃腸の病気でも、腸管の動きや腹水の有無などの情報が得られ、次の検査の判断材料になります。
胃カメラ・大腸カメラが必要になるケース
胃カメラが検討されるのは、みぞおちの痛みが続く、胸やけや吐き気が改善しない、薬で良くならない、貧血や体重減少がある、吐血や黒色便が疑われるといった場合です。炎症や潰瘍の有無を直接確認でき、必要に応じて組織検査も行えます。
大腸カメラが検討されるのは、血便、便潜血陽性、下痢や便秘が長期化している、便が細い、原因不明の腹痛や貧血がある場合などです。大腸の炎症、憩室出血、ポリープなどの評価につながります。
内視鏡検査は不安が強い検査ですが、診断と治療方針の確定に直結することが多いのが特徴です。鎮静を用いるかどうか、当日の流れ、事前の注意点は医療機関ごとに異なるため、予約時に確認しておくと安心です。大腸カメラでは事前の下剤が必要になり、当日は時間に余裕が必要です。症状が続く場合は先延ばしにせず、検査が必要かどうかを早めに医師と相談してください。
受診前に準備すること(症状メモ・服薬・食事)
腹痛の診断は情報が多いほど精度が上がります。受診前に症状の経過や生活背景を整理し、服薬や食事状況も含めて共有できるようにしておくと、診察・検査が効率的になります。
受診前に、痛みが始まった日時、痛む場所、痛みの種類、強さの変化、発熱や嘔吐、下痢や便秘、血便の有無を簡単にメモしておくと診断が進みやすくなります。特に痛みが移動したか、増悪しているかは重要です。直近の食事内容、脂っこい食事やアルコールの摂取、旅行や生もの摂取、周囲の胃腸炎流行なども手がかりになります。月経周期、妊娠の可能性、排尿症状がある場合も隠さず伝えてください。服用中の薬は必ず共有してください。痛み止め、解熱剤、便秘薬、抗生物質、胃薬などは症状や検査結果に影響することがあり、判断を誤らせる原因になります。お薬手帳や服薬中の薬の写真があると確実です。受診前の食事制限は、検査予定によって変わります。強い痛みや嘔吐があるときは無理に食べず、少量の水分で様子を見つつ、医療機関に連絡して指示を確認してください。
診療の流れ(予約〜検査〜治療)
腹痛でクリニックを受診した際は、問診・診察から始まり、必要に応じて採血やエコー、内視鏡などを組み合わせて原因を確認します。一般的な受診の流れを知っておくと不安が軽減し、受診のハードルも下がります。予約できるクリニックでは、事前にWeb問診を入力しておくと待ち時間が短くなり、伝え漏れも減ります。突然の強い腹痛で予約が取れない場合は、電話で症状を伝え、受診の優先度や受診先の指示を仰ぐと安全です。来院後は問診で症状の経過を確認し、診察でお腹の張りや圧痛、腸の音などを評価します。ここで危険な所見があれば、クリニックから救急外来や病院へ紹介となることもあります。必要に応じて血液検査、尿検査、腹部エコーなどを行い、炎症や出血、肝胆膵の異常、尿路の問題を絞り込みます。結果によっては、胃カメラや大腸カメラ、CTが可能な医療機関への紹介につながります。
治療は、胃腸炎なら脱水対策と症状緩和、便秘なら排便コントロール、胆のう炎や虫垂炎が疑われれば速やかな追加検査や入院治療の検討など、原因に応じて変わります。大切なのは、痛みを止めることだけでなく、原因を確認して再発や重症化を防ぐことです。
まとめ:腹痛は受診の目安を確認し、適切なクリニックへ
腹痛は原因が多岐にわたり、危険なサインがある場合は迅速な受診が重要です。痛み方・部位・随伴症状を整理し、迷う場合は消化器内科など適切な窓口へ相談することで、必要な検査と治療につながります。腹痛はありふれた症状ですが、突然の激痛、吐血や血便、強い嘔吐と脱水、高熱、黄疸、お腹が硬いといったサインがあれば、救急受診を含めて早急な対応が必要です。様子を見られそうな腹痛でも、改善しない、繰り返す、痛みが固定する、発熱や血便が出るなどの変化があれば受診へ切り替えてください。軽く見える症状ほど、経過の観察が重要になります。
受診先に迷う場合は、腹痛の原因を幅広く評価できる内科や消化器内科のクリニックが相談窓口として有用です。症状メモと服薬情報を準備し、必要な検査と治療につなげることが、早期回復と安心につながります。


