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COLORECTAL POLYPS

大腸ポリープ

ABOUT

大腸ポリープとは

大腸ポリープは、大腸の内側にできる小さな隆起や突起物のことを指します。ほとんどの大腸ポリープは良性ですが、放置すると一部はがん化する可能性があります。定期的な内視鏡検査によって早期に発見し、適切に対処することが重要です。

SYMPTOMS

大腸ポリープの症状

多くの場合、大腸ポリープは症状を引き起こしません。そのため、症状が現れたときにはすでに進行している可能性があります。まれに、大腸ポリープが大きくなると、以下のような症状を引き起こすことがあります。

血便

腹痛

下痢や便秘の変化

TYPE

大腸ポリープの種類

大腸ポリープは大きく分けて2つの種類あり、腫瘍性ポリープと非腫瘍性ポリープに分けられます。腫瘍性ポリープとは大腸がんへ進展する可能性がある腺腫性ポリープ、または大腸がんが含まれるポリープのことをいいます。非腫瘍性ポリープは炎症などの影響で粘膜が隆起するタイプのポリープで原則的に大腸がんに進化することはありません。しかしサイズによっては出血などの原因になり切除が必要な場合があります。

腫瘍性ポリープ

腺腫性ポリープ

組織学的に腺腫(せんしゅ)をメインとするポリープを腺腫性ポリープと呼びます。大腸がんはこの腺腫性ポリープから進化することが多く、腺腫の組織の中に部分的にがん組織を含むポリープもこの範疇に入ります。大腸ポリープの半数以上はこの腺腫性ポリープと言われており、また腺腫性ポリープが一つでも見つかった方の内、30-50%には別の腺腫性ポリープが見つかると言われております。
この腺腫性ポリープはサイズによりがんを含む割合が異なりますが、サイズの小さいポリープ(10mm以下)は良性のポリープである場合がほとんどです。基本的に将来的に大腸がんに進展する可能性があるため、予防する目的で切除の対象になっています。

無茎性鋸歯状腺腫

無茎性鋸歯状腺腫 (通称:SSA/P)は特に右側の大腸(盲腸・上行結腸・横行結腸)で発見され、大腸がんの発生と関連があることが報告されています。その表面が鋸歯状(きょしじょう)になっていることが特徴であり、外観上はしばしば平坦で表面が滑らかです。その形態から時に発見が難しいポリープの一つと言われています。その発がん経路はSerrated pathway(鋸歯状病変からの発がん経路)と言われています。基本的に切除の対象となります。

非腫瘍性

炎症性ポリープ

大腸粘膜の腺管・上皮の過形成からなる隆起です。直腸からS状結腸など肛門に近い大腸にみられることが多く、多発する傾向があります。基本的には切除の不要なポリープですが、サイズが大きい場合や腺腫と判別が難しい場合は切除することもあります。

過誤腫性ポリープ

過誤腫性ポリープは頻度が多くないですが、切除の対象となるポリープです。いくつかのタイプが存在し、若年性ポリープ、Peutz-Jeghers (ポイツ・ジェガース)型ポリープ、Cronkhite-Canada(クローンカイトカナダ)症候群のポリープなどに分類されます。この中で特に若年性ポリープは頻度が多く、幼少期に発見されることが多いため若年性ポリープと命名されております。若年性ポリープの1/3は成人期に発見されると言われております。形状はキノコなどのように茎がある(有茎性)のポリープになり、サイズが大きい場合は出血の原因になることがあります。直腸からS状結腸などに好発します。

POLYP SIZE

大腸ポリープのサイズによる担がん率の違い

腺腫性ポリープは、そのサイズがポリープの中にがんの組織成分を含むかどうかに大きく関係します。ポリープのサイズが大きくなるにつれて、がん組織を含む割合が上昇します。大きくサイズに分類してのがん組織を含む割合は以下と言われています。

このデータは多くの報告がありますが、報告される数値には国により大きな幅があります。これは日本では日本の病理医はより早期の粘膜表面のみのがんである粘膜内がんを積極的に診断しますが、欧米の病理医はより深い進行したがん組織を大腸がんと診断するためです。日本での早期大腸がん(粘膜内がん)は欧米ではHigh Grade Dysplasia(高度異型)と一部が呼ばれます。カナダで勤務時もより欧米に近い考え方で治療・診断が行われておりました。しかし、サイズが大きくなるにつれて担がん率が上昇することは多くの文献で一致しています。したがって、20mmを超えるような大きなポリープは綺麗に一括で切除できるように切除方法を慎重に検討する必要があります。

CAUSE

大腸ポリープの原因

大腸ポリープの原因は明確には分かっていませんが、いくつかのリスク要因が考えられています。これには以下が含まれます。

1. 年齢(40歳以上でリスク増加)

2. 家族歴(ポリープや大腸がんの家族歴)

3. 高脂肪、低食物繊維の食事

4. 喫煙や飲酒

5. 肥満や運動不足

TREATMENT

大腸ポリープの治療法

大腸ポリープの治療は、基本的に内視鏡検査中に行われます。ポリープが見つかった場合、その場で切除が可能です。特に大きなポリープや疑わしいポリープは、生体検査のために切除され、病理医によってがんの有無が調べられます。切除が困難な場合や合併症のリスクがある場合は、外科手術が検討されます。

早期発見と適切な治療によって、大腸がんの予防につながりますので、定期的な検査を心掛けることが推奨されます。

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